『ドラゴンボール超/ブロリー』は、DB版怒りのデス・ロードだった!!
どうも、とりふぁです。
最近、環境が変わり、前ほど映画を観れなくなってしまいました(^◇^;)
まぁ、前が異常だったんですが(笑)
ということで、スローペースになるとは思いますが、ゆる〜りお付き合い頂ければ幸いです。
本日ご紹介する作品は、劇場版ドラゴンボール20作品目を記念して作成された作品、『ドラゴンボール超/ブロリー』です。
予告編の時点から、「これは凄そうだ」と思ってはいたのですが、実際に観てみると、想像以上の、というか、想像を絶するレベルの作品に仕上がっていました。
こいつはまさに、ドラゴンボール版、怒りのデス・ロードですぞ!!
『ドラゴンボール超/ブロリー』のあらすじ
41年前。
一人は、王の血筋を引くサイヤ人のサラブレッド、ベジータ四世。
一人は、優秀な戦士バーダックの血を引く下級戦士、カカロット。
そして、最後の一人が、赤ん坊でありながら測定不可能なほどの戦闘力を持つと言われていた、ブロリー。
惑星ベジータが、悪の帝王フリーザによって破壊された後も、それぞれの運命によって生き延び、それぞれの力を手に入れた彼ら。
その、運命の糸が、今、壮絶に結ばれる——!!
「そろそろ、オラとやろうぜ」
レビュー
ブロリーという最も魅力的な敵役の復活
私はドラゴンボールで一番好きなキャラは? と聞かれると、秒で「ブロリー!!」と答える男です(原作主義者の方には申し訳無いですが汗)。
修行や訓練ではなく、サイヤ人としての天性の才能と野生の勘だけで誰も彼もを圧倒するというその強さの在り方に強烈なまでの雄度を感じさせるキャラクターです(全然関係ないですが、バキシリーズでもやはり、天性の才能だけで勝負する花山薫が好きです笑)。
しかも、設定上はまさに【最強】で、悟空ですら単体では倒せないというのも、やはり魅力的でした。
また、ブロリーのみ、スーパーサイヤ人化した際に纏うオーラが緑がかった黄色というのも特別感があってカッコ良かった……!!
そんなブロリーが劇場版に帰ってくる。
しかも、基本的にはパラレルワールド扱いされていた過去の劇場版とは違い、正史に組み込まれるというのだから、熱くないわけがありません。
劇場版20作品目という記念に、劇場版最多出場のブロリーを復活させるという判断は、劇場版ドラゴンボール好きとしては、「最高にわかってる!」という名采配でしたね。
本作と直接のかかわりはありませんが、ブロリーの登場する過去作です。
ドラゴンボールファン必見の演出の数々
また、本作で嬉しかったのが、ところどころで挟み込まれる、ファンにとってはたまらない演出の数々です。
個人的には、41年前から始まった物語が、現在へと移っていくシーンの流れるような演出や、悟空が過去を振り返るシーンの演出には、思わず「おぉ……!」と声が漏れてしまいましたね。
また、後半、サプライズ的に登場するアレも、やはり劇場版ドラゴンボール好きとしては燃えないわけはありません!!
そして、最後の最後に悟空が放つとあるセリフには、かなりグッと来ました。
あんなセリフで映画を締められたら、そりゃもう「最ッ高!!」と言わざるを得ませんよ……!!!
情感たっぷり描かれる三人のサイヤ人たちの運命
本作は、作りで言えば、三部構成になっています。
第一部は、幼少期のカカロット(悟空)、ベジータ、ブロリーが、それぞれどういう運命でもって今まで生き延びてきたのかということを情感たっぷりに描きます。
ここで注目すべきは、それぞれの家庭環境でしょう。
サイヤ人としては落ちぶれた存在ながら、愛情たっぷりに育てられたカカロット。
王族というエリート中のエリートとして、期待を込めて育てられたベジータ。
そして、類稀なる才能を持ちながら、環境に恵まれなかったブロリー。
このシークエンスは、それぞれの親の想いが、後の彼らの運命を大きく左右することになる、大切なシーンです。
特に、カカロット一家のシークエンスには、ホロリとさせられました……。
そして、その後のカカロットとベジータの人生は、アニメや原作で語られているので、「みんな、知ってるよね?」と言わんばかりに、前述した演出によってサラリと描き、本作から新設定となったブロリーの人生を、第二部で丁寧に描くという判断は、ある種当たり前ながら、丁寧な仕事っぷりで舌を巻きますね。
そう、本作はタイトルの通り、まさに【ブロリー】という一人のサイヤ人の物語なんです。
上映時間の半分を費やした、超絶怒涛の戦闘シーン
そして、最後の第三部にして、上映時間の実にほぼ半分を占めるのが、「これぞドラゴンボール!!」と言わんばかりのブロリーとの戦闘シーン。
これが凄まじい。
ドラゴンボールと言えば、戦闘のインフレが凄まじい作品として知られていますが、本作では、そのインフレっぷりを、戦いの中で成長するという、普通なら主人公に与えるような能力をブロリーに与え(本作の主人公はブロリーなわけですが)、「これでもか! これでもか!!」と見せつけてくるのです。
その戦闘描写の密度と、異常なまでのテンションが本当に凄い。
ドラゴンボールらしい、ハイテンションながら緩急のついた迫力の戦闘シーンに、グワングワンと動きまくる素晴らしいカメラワーク。そこに、インフレの極地とも言える過剰演出が加わり、まさに、誰も見たことのないレベルの戦闘が繰り広げられます。
はっきり言いますが、このバトルシーンは、アニメ史上に残るというか、間違いなく現時点で最高最強のバトルシーンです。
この異常なテンションのバトルは、ちょっとなかなか観ることはできないですね。
なんていうか、観ながら、脳が痺れてきました……!!
これだけでも、本作を観る価値は十二分にあります。
しかも、その超絶怒涛のバトル自体が、ブロリーという、戦うことでしか語れない男の物語をこれ以上ないほどの語っているという、つまりは、アクションによって語る作品になっているわけです。
異常なテンションのバトルが、ストーリーをテリングしていく。
そう、これはまさにドラゴンボール版『マッドマックス/怒りのデス・ロード』なわけですよ!!!
まとめ
というわけで、『ドラゴンボール超/ブロリー』のご紹介でした。
ぶっちゃけ、ドラゴンボールは『ドラゴンボールZ/神と神』以降、ギャグに振り切りすぎていて、なんとなく自分の中では【終わったな感】があった(といっても、『ドラゴンボール超』のテレビシリーズは観ていなかったので、なんとも言えませんが)のですが、それにも関わらずというか、だからこそというか、とにかく本作には頭をぶっ叩かれました。
かなり久々に作られ、ドラゴンボールシリーズ復活のきっかけとなった一本。
ドラゴンボール祭りとしては非常に面白い作品だとは思います。
自分がブロリーに思い入れがあるというのを抜きにしても、ここまでの異常なテンションのアクションが1時間近くという長尺の中、超高密度で展開するという映画体験は、なかなかできるもんじゃありませんし、そもそもこの【ドラゴンボール的戦闘】は、やはりドラゴンボールでしか体験することはできないなぁというのを再認識させられた作品でした。
ドラゴンボールに対する知識がなくても楽しめる……とまで言えるかどうかは分かりませんが、本作はカカロット、ベジータ、ブロリーという三人のサイヤ人に物語を絞った上で、本作だけでもそれぞれの人となりはある程度分かるようにはなっていると思うので、バトルシーンの最高峰を拝むためにも、ドラゴンボールに疎い方にも、是非とも観ていただきたいですね。
今後もドラゴンボールは作られていきそうな感じですが、おそらく、本作が最高傑作であるというのは、しばらく、あるいは永遠に破られることはないかもしれませんね。
個人的には、それほどの傑作でした。
もっとも、私は生粋のドラゴンボールファンというよりは、どちらかと言えばにわかファンなので、本作を低く評価する方の意見もわからないわけではありません。
しかしながら、間違いなく、現状のバトルアニメ最高峰ではあると思うので、そういう目線で観てみてはいかがでしょうか?
頭をぶっ叩かれること請け合いですよ!!
今回ご紹介した『ドラゴンボール超/ブロリー』は、2020/1/28現在、アマゾンプライムビデオにて無料配信中です。
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